
大学生でもバランスの整った食生活を

一人暮らしを始めたばかりだと、好きなものを好きなだけ食べてしまったりしてないでしょうか?
偏った食事ばかりしていると、実家にいたころに比べ健康に影響が出てきてしまう可能性があります。
身体の健康を守るために、意識して食べたほうがいい食材や、できるだけ避けたほうがいい食品などを紹介していきます。
大学生の食生活は偏っている
初めての一人暮らしで、食生活が乱れがちな人が多い大学生。なにかとお金を使ってしまって、昼食代に使う金額を制限している人も少なくありません。コスパのいい食べ物でしのぐようになり、ほとんどの人がたどり着くのが「カップラーメン」です。ボリュームがあって、安価なものだと90円から購入できます。気が付けば毎日カップラーメンとおにぎりを食べているという人もいるようです。
カップラーメンを食べる割合
一人暮らしをしている大学生で、1週間にカップラーメンを数回食べる人は13%。1か月に数回の人が最も多く38%という結果があります。
食費を考えてという人もいますが、お弁当や食事を作るのが面倒だからという理由で簡単に済ませているのが大多数です。
カップラーメンの食べ過ぎが体に悪い理由
カップラーメン自体が身体に悪い影響を及ぼすことはありませんが、過剰に食べ過ぎるとよくないと言われています。カップラーメンに含まれている成分の中で摂取し過ぎてしまいがちなものを紹介します。
- 油分
- 塩分
- 食品添加物
市販されているカップラーメンのほとんどはフライ麺を使用しています。フライ麺に使用されている油が酸化してしまうと、身体に悪い毒性の性質に変わってしまうので注意が必要です。カップラーメンだから少し賞味期限が切れてしまっても大丈夫という安易な考えは、腹痛や下痢などを引き起こしてしまう原因になります。
一般的に1日に摂取していい塩分量は、5~8g程度と言われていますが、カップラーメン1杯でほぼ1日分の塩分を摂取してしまいます。そのため、面倒だからと昼食も夕食もカップラーメンにしてしまうと、過剰に摂取してしまい、血圧が上がってしまうこともあります。若年性の生活習慣病にもなりかねませんので、スープを全部飲み干さないようにしたり、食べ過ぎたりしないようにしましょう。
また、食品添加物の摂り過ぎも、胃の粘膜を傷つけてしまったり、塩分同様にナトリウムを多く摂取してしまったり身体に影響を及ぼします。
たまに食べるのであれば全く問題はありませんが、毎日カップラーメンを食べる習慣を作らないように注意しましょう。
自炊する人の料理
一人暮らしを始めてから自炊をするようになった大学生の割合は、女子は8割、男子が6割ほどです。
毎日自炊する人はわずか15%ほど。週に2~3回自炊するという人が半数以上を占めています。自炊しない人は、外食したりコンビニの惣菜やレトルト食品を食べているようです。こういった商品にも添加物は含まれているので、できるだけ自炊をおすすめします。
ひと月の食費はいくらぐらい?
一人暮らしをする大学生が1カ月に使う食費は女子だと平均で15,000円ほどですが、男子は30,000円以上使っているようです。
外食が多かったり、食べ盛りだったりということもあると思いますが、男女で倍以上の金額差があります。
自炊をしたら、食費をもう少し押さえられるので、一人暮らしを始めたばかりの人でも簡単に作れる料理を調査しました。
初めてでも簡単に作れるメニューは?
- スープ・汁物メニュー・・・野菜スープ、味噌汁
- ご飯ものメニュー・・・親子丼、オムライス
余った食材を全部入れてスープにしたり、具だくさんの味噌汁にしたりすることが多いようです。火にかけて野菜を入れるだけなので簡単に作れます。ご飯ものメニューは少し意外な結果になりました。チャーハンが上位に来ると思いましたが、3位でランク外でした。男子より女子の自炊率が高めなので、少し手を加えた料理が上位に入る形になっています。
自炊学生が持っていると便利な調味料
初めての自炊生活で常備している調味料について聞いてみました。
- 白だし
- ごま油
- 麺つゆ
- 味噌
- クレイジーソルト
- 醤油
- 塩
- オリーブオイル
- ポン酢
- シーズニング
- コンソメ
- ソース
多い順に並べたのですが、醤油や塩、ソースが意外にも優先順位が低いことが分かりました。マヨネーズはさらに下位だったのも驚きです。
クレイジーソルトが塩より上位にいるのは、自炊していても手を抜いていないというところが見えてきますね。
健康のために食べて欲しい食品や食事
偏った食生活を直すためにも食べて欲しい食品や料理をまとめました。
手軽に手に入る食材ばかりなので、気軽に食べられますよ。
ナッツ類
ナッツ類は、カリウムやカルシウムをたくさん含んでいるので、普段の食生活で不足しがちな栄養を補ってくれます。
ミックスナッツなどは手軽にスーパーやコンビニなどでも手に入るので、小腹がすいた時に食べるようにしましょう。
サーモン
サーモンには若返り効果のあると言われているオメガ3脂肪酸が含まれています。
良質なタンパク質もあるので、サーモンを食べれば疲れにくくなったり、冷え性が改善されたりなどの効果を期待できます。
緑茶
緑茶と言えば、カテキンです。カテキンには殺菌や抗ウイルス作用があります。風邪やインフルエンザ、コロナウイルスなどの心配をするまえに緑茶を飲んでウイルスから守りましょう。他にも心臓病のリスクを抑えるという報告もあるので、お茶を選ぶ時はカテキンの入った緑茶を選ぶようにしましょう。
トマト
トマトには抗酸化作用を持つリコピンが含まれています。油との相性がとてもよく一緒に摂ると吸収力が上がります。
またリコピンは夜より朝摂ったほうが効果的だと言われています。朝ごはんには、トマトジュースとシリアルという組み合わせがベストマッチです。
あまりおすすめしない食品や食事
商品として売られているので食べていけないものではないのですが、健康を意識するとあまり食べ過ぎないほうがいいものもあります。
偏りがちな食生活を整えるためにも、以下の食品を食べ過ぎていないか注意してみましょう。
ダイエット食品やダイエットサプリ
ダイエット食品やサプリには、人工甘味料が使われていることがあります。長期的にダイエット食品を摂り続けると身体が甘いものを欲しやすい体質になっていまいます。加工食品であることも多いので胃にも影響が出る可能性があります。ダイエットしたい人は生野菜や自炊した料理をしっかり食べて運動をしましょう。
炭酸系のジュース
コーラやファンタ、スプライトなど炭酸飲料にはたくさんの種類がありますが、どの炭酸飲料でも砂糖がとても多く含まれています。
コーラには角砂糖16個分が入っているのですが、角砂糖は1つあたり3~4gです。少なく見積もっても48g、多く見積もると60g以上にもなります。カロリーにすると角砂糖1個当たり19kcalなので、砂糖だけで304kcalも摂取しています。糖質0などの飲み物も出ているので、たくさんの量飲みたい時は、糖質0やカロリーオフを飲むようにしましょう。
マーガリン
マーガリンにはトランス脂肪酸が含まれていて、過剰に摂取した場合はコレステロール値の増加や冠動脈性疾患、アレルギー疾患、低出生体重の未熟児出産、流産や死産を引き起こしてしまいます。そのためアメリカではマーガリンの使用を禁止しています。
日本ではマーガリンをたくさん使った料理はなく、過剰に摂取することがないので禁止されていません。自炊をする時はマーガリンを大量に使う料理は避けるようにしましょう。
芋類の献立
芋が悪いわけではありません。炭水化物の摂り過ぎには注意が必要です。
芋類の献立を作る時に、肉じゃがやカレーなど芋を含んだ料理とセットで白米を食べると思います。白米も炭水化物なので、摂り過ぎると太りやすい体質になってしまいます。量を調整したり、他の食材で代用したりして、炭水化物だらけの食事を控えるようにしましょう。
キンキンに冷えたビール
ビールに含まれるアルコールの分解を優先させるため、糖分の処理は後回しになります。すると、体内に糖分を蓄え過ぎて太りやすくなることも。また、冷た過ぎるビールは体温を一気に下げるため免疫が落ちてしまうこともあります。夏場の冷えたビールを生きがいにしている人は多いと思いますが、冷やし過ぎや飲み過ぎには気をつけましょう。
バランスのいい食生活をするためには
昔から大切にされてきた日本人の和食を思い浮かべてください。主食、主菜、副菜、汁物を組み合わせた「一汁三菜」を意識することでバランスのとれた食事ができます。手早くワンプレートや丼にしてしまいがちですが、少しずつお皿や小鉢に分けて盛り付けるようにしましょう。
分けることで食べ過ぎも防げるので、健康的な食事ができますよ。
また、成人の1日に必要な野菜は350gです。カップラーメンには「かやく」として野菜っぽい加工食品が入っていますが、全く足りません。
カップラーメンに野菜をトッピングしたり、サラダをセットにしたりして食事のバランスを意識するようにしましょう。